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日帰り最難関の日本百名山へ
2015年10月21日、青レンジャー1人で未登頂の日本百名山遠征に出かけてきました。

今回の場所は・・・お天気的にも、季節的にも今しかない、平ヶ岳(標高2141m)に行ってきました。

平ヶ岳は、新潟県魚沼市と群馬県みなかみ町との県境に位置する日本百名山の1つです。表題にもある通り、日帰りとされている日本百名山のうち、最も難しいと言われているお山です。正規コースで往復21㎞。山と高原地図では、登り7時間10分、下り5時間50分の計13時間???・・・あれ?「新潟県の山」や青レンジャーの持つ「日本百名山」では、11時間30分とか10時間20分ですがな。・・・まあ、ロングコースには変わりないですが。とにかく日帰りするには辛めの登山です。山中にはトイレも避難小屋すらもありません。その他、この山を最難関とする要因の1つに、登山口がかなり山奥に属するということもあります。公共交通機関はなく、登山口までは車で入るしかありません。新潟県側から入ると、尾瀬のある福島県檜枝岐村に抜ける、クネクネ道で有名な酷道352号線、奥只見シルバーライン沿いにあり、登山口は尾瀬の御池より20㎞程手前という、シルバーラインのかなり終盤に位置します。ほぼ福島県です。青レンジャーの住まいからは片道約350m、5時間です。。。片道5時間運転して、果たして10時間強の登山ができるのか?非常に心配ですが、日没が短くなってきている今日この頃、平ヶ岳を狙うのは10月いっぱいが限界なので、挑戦してみたいと思います。

・・・どーしても正規ルートが辛い場合には、銀山平温泉に泊まり、お宿の送迎でしか入れない、中ノ岐林道からの皇太子様ルートで往復6時間で登るという手もありますが。。。母上殿とお休みが合えばぜひそうしたかったのですが、あいにくお休みが合わなかったので、青レンジャー1人で、正規ルートを頑張ってみたいと思います。

前日23時に自宅を出発し、北陸道を富山県方面に走ります。途中、休憩のため、関越道の越後川口SAで仮眠します
1時間30分程で起きましたが・・・ね、眠い。。。すごく眠い。。。でも、ここまで来たら行くしかない。
小出ICを下り、奥只見シルバーラインに入ります。ここは去年、会津駒ヶ岳&燧ヶ岳の遠征時に通っているので、真っ暗な中でも平気です。むしろ、空木岳や鳳凰三山、飯豊連峰の悪路を経験したので、舗装道路の快適さと言ったら~。対向困難とか言われていますが、かなりの頻度ですれ違い用の待機場所があるので、大丈夫です。

2015年10月21日①_1

無事、平ヶ岳の鷹ノ巣登山口に到着です。先客は車5台、青レンジャーが準備をしていると、もう1台車が来ました。平日でも必ず人がいる・・・さすが日本百名山です。
鷹ノ巣登山口には6時前に到着しましたが、準備をしていると6時を過ぎてしまいました。
・・・本当は5時30分には出発したかったんですが。。。仕方ありません。
奥只見シルバーラインのクネクネ道のせいで、若干車酔いしたっぽいです。食欲がほとんどなく、なんとかパン2/3を消費し、6時05分、登山開始です。

2015年10月21日②_1

初めは緩やかな林道っぽい道を歩きます。
今は奥只見シルバーラインが紅葉の最盛期の様です。平ヶ岳も登山口周辺の紅葉がキレイでした。

2015年10月21日③_1

木の橋のある川を渡ると、本格的な登山道の始まりです。すぐにやせ尾根に出るようです。

2015年10月21日④_1

数歩登ると、登山道左手に燧ヶ岳のネコ耳が見えました~。うををを~、テンション上がるわ~。

2015年10月21日⑤_1

やせ尾根に出ました。見晴らしがすごくいいですし、朝日に照らされた紅葉が黄金に輝いて見えます。

2015年10月21日⑥_1

周りの斜面が全て紅葉に染まっています。やせ尾根いいな~。・・・この時、やせ尾根の本当の恐ろしさを、青レンジャーはまだ気付いていなかった。。。

2015年10月21日⑦_1

ハアハア・・・
登山道の傾斜が強くなってきました。
ここで単独の殿方2名に追い抜いてもらいます。それ以降、登って来られる方はいませんでした。

2015年10月21日⑧_1

ゼイゼイ・・・息が全然整いません。
暑くないのに暑い。。。汗がしたたり落ちます。
青レンジャー、基本的に息を乱さないように歩いていますが、どんなにゆっくり歩いても、息が乱れて仕方ありません。酸素不足で時折目がチカチカしてきます。序盤でこんな状態では、平ヶ岳に行けないかも。。。
やせ尾根、ハンパね~。
目の前には、最後の超急登が立ちはだかりました。

2015年10月21日⑨_1

最後の急登は、まさに「壁」です。登っても登っても壁にぶち当たる感じです。ここでは登りでも下りでもてこずりました。。。

2015年10月21日⑩_1

やせ尾根の急登が終り、稜線上に出たようです。ふう、ヤレヤレ。。。

2015年10月21日⑪_1

下台倉山(標高1604m)です。ここまで3.3㎞、残り7.2㎞。。。
ここからはトラバースの登山道を緩やかにアップダウンしながら歩くようです。

2015年10月21日⑫_1

途中、三角点がありました。後で調べると、あれが台倉山(標高1695.3m)だったのか~。

2015年10月21日⑬_1

燧ヶ岳を眺めながら、眼下には紅葉。あのやせ尾根の試練が嘘の様になだらかです。

2015年10月21日⑭_1

途中、平ヶ岳の山頂が見えました。
・・・ううう、まだまだ遠い。。。

2015年10月21日⑮_1

トラバース道が終了すると、平ヶ岳直下に向け、ひたすらなだらかな、湿った・・・時々ドロドロ道を進みます。
このなだらかな登山道が非常に長かった。こんなになだらかな登山道が続く山域って他にないかもしれません。
やや中だるみ感のあるこの道があるからこそ、平ヶ岳が一般登山者でも日帰り可能になっているのかもしれません。
このあたりで、昨日お泊りしたらしきご夫婦とすれ違いました。あとは、日帰りかお泊りか判断できない単独の男性2名ともすれ違います。

2015年10月21日⑯_1

台倉清水です。水は・・・どこにある???
ブルーシートで覆われていたあの部分から、通常は流れているんでしょうか?

2015年10月21日⑰_1

白沢清水です。水はありますが、どこから湧き出ているかかわりませんでした。

2015年10月21日⑱_1

緩やかなジメジメ地帯を過ぎると、平ヶ岳頂上台地直下まで来たようです。ここから笹原の見晴らしの良い登山道を登ります。

2015年10月21日⑲_1

左手に平ヶ岳の頂上が見えてきました。
頂上までもう少し~。
・・・しかし、この最後の登りも急登でした。。。
ここまでパン1個弱で、あとは飴でごまかしてきましたが、どうやらシャリバテのようです。力が全然出ません。。。かといって食欲もない。。。なんとかおにぎり1/2個を食べ、水分補給します。10月なのに水分消費は夏山に準ずる感じです。暑さバテもあるのかな。
ここで、日帰りらしき単独の男性1人と、朝、青レンジャーを追い越された単独の男性1人がそれぞれ下山してこられます。速いですね~。

2015年10月21日⑳_1

最後の急登を登り切りました~。木道バンザイ

2015年10月21日㉑_1

ここは池ノ岳です。あああ・・・超有名な、姫ノ池+平ヶ岳頂上。

2015年10月21日㉒_1

平ヶ岳頂上はもう1つのピークです。
頂上までまだまだ距離があるように見えますが、かなりなだらかなので、思ったより速く登れます。

2015年10月21日㉓_1

疲れた体でも難なく登れる緩やかさ。
ここで、朝、青レンジャーを追い越された、もう1人の単独の男性が下りてきます。
頂上には、中ノ岐林道から登られた方とか、まだ誰かいるかな?

2015年10月21日㉔_1

燧ヶ岳と木道。素晴らしいです。

2015年10月21日㉕_1

頂上の看板は右手にあるようです。

2015年10月21日㉖_1

ついに来ました~
平ヶ岳山頂~
日本百名山86座目です。
頂上は見晴らしも何もないので、木道に戻りたいと思います。

2015年10月21日㉗_1

まずは至仏山。
今日は秋晴れなのにもやっています。。。ちょっと残念。。。

2015年10月21日㉘_1

今日は思う存分見ることができた燧ヶ岳。燧ヶ岳の山容は特徴的なので、目立ちますね。

2015年10月21日㉙_1

会津駒ヶ岳方面のハズですが・・・もやっていてよくわかりませんでした。

2015年10月21日㉚_1

もう少し違った景色も見たいので、木道の終点まで歩きます。

2015年10月21日㉛_1

木道の終点です。しかし、そのあとも踏み跡がある!!!何かあるんでしょうか???

2015年10月21日㉜_1

木道の終点からは、越後三山が~
お写真向かって右手から、越後駒ヶ岳、中ノ岳、薄いのが八海山。

2015年10月21日㉝_1

1人占めの景色を十分堪能したので、下山したいと思います。

2015年10月21日㉞_1

玉子石分岐。
不思議な玉子石をぜひ見たかったんですが、青レンジャー、うっすら気付いていることがあります。
登山口の車は青レンジャーを混ぜて計7台。その内、本日見かけたのは、お泊りのご夫婦、日帰りかお泊りかわからない単独の男性2人、日帰りらしき単独の男性、青レンジャーを追い越された単独の男性2人で、車は6台です。今日はテント泊の人もいないですし、中ノ岐林道からの登山者もいなさそう。ということは、本日の最終登山者は青レンジャーということになります。こんな山奥のクマさんの住処っぽい山域で、1人下山するのは怖過ぎる~!!!
皆様~、置いていかんといて~!!!
もう、一刻も早く下山したくなりました。
玉子石はまた今度。。。

2015年10月21日㉟_1

もう1つの玉子石の分岐もスルー。

2015年10月21日㊱_1

ここで平ヶ岳の頂上付近とはサヨナラです。名残惜しいけど、帰りの1人ぼっちが心配。。。

2015年10月21日㊲_1

下山開始です。平ヶ岳頂上台地直下は、本当に急登ですね。。。

2015年10月21日㊳_1

平ヶ岳の木道脇には、新潟県の山周辺ではおなじみの、米の様な植物が生えていました。
樹林帯の中は鳥の羽ばたきの音が怖く、鈴2個全開でひたすら下山します。

2015年10月21日㊴_1

トラバース道。

2015年10月21日㊵_1

午後の燧ヶ岳。

2015年10月21日㊶_1

下台倉山まで戻ってきました。ここからは試練の急登です。

2015年10月21日㊷_1

見晴らしは良くてキレイなんですけどね。。。やっぱり下山も辛い。。。

2015年10月21日㊸_1

地面が少し湿っているので、若干怖いです。下山時はロープがありがたかったです。
下っても下ってもなかなか着かない。。。

2015年10月21日㊹_1

やせ尾根終了です。
ここで獣が立ち去る激しい音が鳴りました
おそらくシカさんあたりだと思いますが・・・かなり怖いので、鈴2個+携帯に入っている音楽を大音量で流して帰ります。

2015年10月21日㊺_1

無事、鷹ノ巣登山口に戻ってきました。
時刻は16時5分。ひと心地つく、大変いい時間に帰ってきましたが、案の条、登山口の車は青レンジャーの1台のみでした。。。



6:05 鷹ノ巣登山口
8:15 下台倉山
9:05 台倉山
9:15 台倉清水
9:55 白沢清水
11:20 姫ノ池
11:45 平ヶ岳頂上
12:15 姫ノ池
14:35 下台倉山
16:05 鷹ノ巣登山口
(休憩時間20分を含む)

計 10時間の山旅でした。



<総論>
鷹ノ巣登山口からの平ヶ岳は、最初と最後に無慈悲な急登が待っている。。。



・・・あたりが真っ暗になる頃に下山するのではないかと大変心配していましたが、思いの外、いい時間に下山できました。日没ギリギリで奥只見シルバーラインを抜けることができ、今日の山行計画はバッチリです。
最後に温泉のご褒美を~ということで、大湯温泉の日帰り入浴施設に寄りましたが、あいにく営業時間が18時と短く、ゆっくり入れないと思い、次の日帰り温泉施設へ。しかしこちらは、本日休館日だった。。。
しばらく高速沿いの下道を走り、入浴施設を探しましたが、運悪く見つからず、結局汚いまま帰宅しました。
まあ、これくらいのトラブルくらいなら大いに結構ですとも!
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